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2024年は、石綿除去工事の際の工法の見直しがあります

東京国立のケーズブレインズでは、
有資格者によるアスベスト調査を行っております。
解体業やリフォーム・建築、機材取付工事等
施工時のアスベスト調査の際はご相談ください。

2024年 石綿に関する改正の施行

新しい年を迎えました。
石綿の業界は2021年から始まった法改正のラッシュが2023年でひと段落し、
今年2024年は大きな改正は現状なさそうな感じです。

現状決まっている石綿に関するものとしては、除去工事の際の工法見直し。
可能な限り手バラシを前提の工事とはなっていますが、それが技術上困難な場合に
対応する『電動工具による切断等』という作業に関してです。

現行では作業時の粉じん発生防止措置として「常時湿潤化」が義務付けとなっていますが、
除じん性能を有する電動工具には、十分な粉じん飛散低減効果が確認されたことから、
常時湿潤化、除じん性能を有する電動工具の使用その他の石綿等の粉じんの発散を防止する
措置のいずれかの措置を行うことを義務付けるという形に変わります。

この改正の施行は2024年6月1日からです。

この改正は基本的にはレベル3と呼ばれる建材への対応となり、原則手作業での解体は
ベースとして変わらないものの、どうしても無理な場合の選択肢が広がる形です。

レベル3の解体工事などについてはレベル1や2の様に届出が必須でない分、作業時の
養生や、粉じん飛散防止対策への意識は薄く、石綿粉じんが飛散してしまうリスクは大きいと思います。
レベル1だろうが、レベル3だろうが、全部有害なんだという認識は大事ですね。

石綿工事時の発じん性による区別

石綿工事時の発じん性によってレベルを区別するのは、世界的にみても珍しいです。

アメリカやオーストラリアなどでは石綿は全て同じ石綿であり、除去や解体を行う際に
工法が違うということはほぼありません。
日本で言うところのレベル1である吹付材の除去でも、レベル3のボードの撤去でも
どちらも隔離養生を行い、負圧除じん装置やセキュリティゾーンを設置し、防じん対策
の為のマスクやタイベックを着用して作業するなど、暴露飛散対策については日本よりも一層厳しいです。

日本では粉じん飛散の監視として、空気中測定を分析会社が対応することが多いです。

第三者機関として監視を行うという立ち位置ですが、実際は発注者から直接依頼がある訳
ではなく、元請のゼネコンもしくは除去工事を行う施工業者からの依頼が一般的です。

日本の発注は縦方向に降りてくる方式なので、比較的立ち位置が弱いのも事実です。
今ではゼネコンや施工業者の責任者の方々の意識が高くなったこともあり、測定に対する
相談や意見を聞き入れてもらえる体制も出来つつあります。

全面禁止となった法改正当初は石綿除去工事が儲かったので、様々なレベルの業者に遭遇しました。
中には測定なんてどうでもいいから写真だけ撮ってどこかへ測定器を移動しろ、結果が
悪く出ない様に報告しろなんて無茶ばっかり言ってくる人たちもいました。

現地での作業よりもそんな担当者にあたった時に、
『出来ません!やりません!』と断固拒否して戦う方が体力使いました(笑)

海外の場合、監視する為の測定を役所側が対応していたり、専門の資格を持った者のみが
対応していたりと、ルールから逸脱させない強い力が働いているのを感じます。

ちょっと話が逸れてしまいました。

レベル3の建材

来年実施される改正にも関係してくる内容ですが、
今回掲載する写真はけい酸カルシウム板(第1種)と呼ばれるレベル3の建材です。

けい酸カルシウム板には1種と2種がありますが、違いは比重や使用目的などです。

1種は比重が重く結構硬いです。
それなりに大きな板状で水回りの天井や壁、外部の軒裏とかベランダ裏とかにも多く使用されています。
2種は比重が軽く柔らかいです。
1種よりもかなり厚みがあり、柱や梁の耐火被覆材として使用されています。

何故このけい酸カルシウム板(第1種)を取り上げたかというと、レベル3でありながら
切断や破砕しなくてはならない状況の場合、作業場の隔離が必要となる点からです。
工事の際はここが重要となりますので、気をつけてください!

一般家屋などではあまり見られない両者ではありますが、古い学校や商業施設などでは
まだまだ使用されている機会は多く見かけますので、注意が必要となる建材です!

アスベスト調査に関して、「スピーディーに調査してくれる会社を探している」という方や、
「アスベスト調査に関連する報告書などで、どこに相談すればいいのかわからない」などお困りの場合は、
お気軽にケーズブレインズへご相談ください。

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